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環境にやさしいノンバラスト船について
一般的なノンバラスト船は、排水量型のものですが、ここに取り上げる船は、従来の常識を離れた空気をバラスト水のようにして使います。
今回紹介する環境にやさしいノンバラスト船は、下図のエアータンクの空気を出したり入れたりすることで、自由に船の姿勢を変えることができ、満載の荷物を積みながら、一般の船のバラスト状態で走行できる省エネ船でもあるという素晴らしい船です。
本船は、荷物積載時にはエアータンクに海水を充満させ、走行時にはエアータンクに空気を入れ浅い喫水にして走行可能なので、燃料消費を改善できる省エネを実現しています。
また、空気をバラスト代わりにするため、俊敏な対応(1タンクの注排水が数分)ができ、現在問題になっている海の生態系を乱すようなことは一切ないということで、環境にやさしいと名付けました。
さらにこの船は、次のような工夫がなされています。
  1. 復原性の確保のため、また、細かく船の姿勢を調節できるようにと、エアータンクを小さく仕切り、10タンクとしています。
  2. 走行中、空気を漏らさないようにしています。(タンクテストにより改良)
  3. エアータンクの空気の量は、常に監視できる装置を備えて、安全面にも十分注意しています。
最後に、タンクテストにより、荒波による操縦性および船体強度の試験も行い、今までの船となんら変わらないことを証明しています。
このようなノンバラスト船が、これからの海運界・造船界の新しい風となっていくかもしれません。
なお、本船は2010年5月に就航されました。
ノンバラスト船断面図 
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